なにわの伝統芸能体験

令和元年7月1日 10:00〜12:00  

                               於 山本能楽堂  

 

 大阪・谷町にある山本能楽堂(国登録有形文化財)を訪問し、能についての講義と体験学習の機会に巡り合えた。

 

 お話頂いた能について一人の受講生として頭に残った事についてのみ思いのままに綴ってみた。

 

 


  について基礎知識

  • 能は室町時代に観阿弥、世阿弥親子により大成した日本で生まれた音楽劇である。
  • 戦国時代には武士の愛好家により自ら演じられた。
  • 江戸時代には式楽となり古典芸能として守られた。
  • 歌舞伎は江戸時代に庶民を中心に発展してきた点で能と違っている。

    舞台での実演と能面の解説
  • 日頃目にできない能の仕舞を演じて頂いた。
  • 能面の解説
     若女の面(15歳頃)、中女の面(20代)、老女の般若面(50代老婆の角がある。角隠しの由来とか)能ではうれしい場面、悲しい場面を同じ能面で全体的に表現するそうです。

  体験学習

  • 足摺体験
     希望者10名選抜にて貸与された足袋を着用し舞台にて能における摺り足の指導を受け実演したが、最初は屁っ放り腰で滑稽さが目立ったが、次第にさまになってきた。
    (良き指導者による成果か?)

  • 高砂の物語のできた歴史を解説頂き、後で高砂の謡を受講生全員が指導を受け謡いました。
    (めでたい席の結婚式等で耳にしますが、いざ謡うとなるとこれまた大変悪戦苦闘)
  • 装束の試着(着付けは2人以上が必要)
    希望者の中から1名が代表で能の装束を試着した(写真参照)面を装着すると視界が極端に狭まります。
    (試着者の談)
      四隅の柱を視界に入れ摺り足で歩行しないと恐怖感に襲われる様です

 最後に

   山本能楽堂のスタッフの皆さま有難うございましたお礼申し上げます

 

 

なにわの伝統野菜を知る

令和元年7月1日 13:00〜15:00       於 中央区民会館

    講師 東果大阪株式会社

         新開 茂樹 様

 

 かって大阪は野菜の大産地だった

大阪の誇る野菜と食の伝統を深く知ろう

 

 


 2017年に大阪府認定のなにわの野菜「難波葱」を取り上げ下記の項目を巧みに盛り込み、上手く関連付けした講義であった。

  1. 植物としての野菜のはなし
    大阪府認定のなにわの伝統野菜18種を花のスライドでクイズ形式で説明された。
  2. なにわのいま・むかし
  3. 大阪の誕生から発展過程を地形の変遷を基に解説された。
  4. 野菜たちのふるさと
    なすは遣唐使を通じ朝鮮半島から生ねぎ、ねぎは4,5世紀既に大阪に入っていた。
  5. 歴史から見た伝統野菜

 大阪府の「なにわの伝統野菜」の認定基準

 

(1) 概ね100年前から大阪府内で栽培されてきた野菜

 

(2) 苗、種子等の来歴が明らかで、大阪独自の品目、品種であり、栽培に供する苗、種子等の確保が    可能な野菜

 

(3) 府内で生産されている野菜

 

     認定されている「なにわの伝統野菜」は以下の18種です

 

鳥飼茄子、勝間南瓜、毛馬胡瓜、玉造越胡瓜、服部越胡瓜、碓井豌豆、守口大根、田辺大根、高山高菜、天王寺蕪、金時人参、芽紫蘇三島独活、吹田慈姑、高山牛蒡、泉州黄玉葱、難波葱(2017年認証)

 

 今回は「難波玉葱」に特化して古代からの浪速の起源を歴史的観点から細かく説明された。ねぎの効用(ねぎの生命力、再生力、邪気払い、薬用、薬味)と千日前の歴史(千日墓地、処刑場、焼き場の跡)の関係性についても言及された。

 

(感想)

 講義で1つの野菜を取り上げ歴史にまで言及した2時間、ただ感心して耳を傾けた。